リッチモンドホテルが高い客室稼働率を維持しています。
固定資産の有効活用が重視されるホテルビジネスでは、客室稼働率は
一つの重要なビジネス指標になります。
客室稼働率とは、販売した客室数を利用可能であった客室数で割った割合です。
全国平均の客室稼働率が、2010年現在で56%程度(国交省官公庁調べ)
となっています。
リッチモンドホテルの客室稼働率は、80%以上(日経MJ 4月7日号)であり、
いかに固定資産をうまく活用しているかが分かるかと思います。
(余談だが、景気が比較的好調だった2006年の都内の大手ホテルが80%程度)
ホテルの売上高は、客室稼働率と宿泊代金が基本的な部分になります。
ですので、宿泊代金を下げる事によって、多くの顧客を得る戦略
を取るホテルが増えています。
しかしリッチモンドホテルは、客室単価の下げ率は
前年度比わずか300円程度に抑えています。
リッチモンドホテルが好調な理由が二つあるようです(日経MJより)
ひとつめは、販路の拡大。
インターネットを利用した販売を強化し、さらに観光を目的とした
家族客に対し、乗り物のチケットとセットにしたパッケージを強化した。
とされています。
これはよくある話ですね。
もうひとつの理由がリピーターが多い事だそうです。
価格が安いだけでは、顧客はリピーターになるとは限りません。
むしろ価格そのものを重視するため、別のホテルが価格を下げれば
そちらに流れていってしまいます。
リピーターの高さは、顧客のロイヤリティ(忠誠心)の高さに関連がある
可能性が非常に高いです。
では、このロイヤリティは何から来るでしょうか?
主には「体験」や「経験」に大きく関連します。
特にホテルの場合は、宿泊する部屋に加えて、それ以外のサービスが
大きな要因をしめるでしょう。
リッチモンドホテルでも、サービス面を特に強化したとされています。
サービスの提供主体は従業員になります。
サービスを強化するために従業員を教育する事は重要でしょう。
しかし従業員の教育だけでは、長期に渡って手厚いサービスを
提供し続ける事は難しいでしょう。
そこには従業員の仕事に対するモチベーションが必要です。
リッチモンドホテルの行動順を調べるとやはりありました。
従業員が誇りを持って働くために
私たちは、男性も女性も一人ひとりが個人としてお互いの存在を尊重します。その身分、性別等で差別されることを許しません。公正な評価・処遇を行い、安心して仕事に打ち込むことのできる環境をつくります。そして、常に効率性を考え業務に取り組みます。また、清潔で安全な職場環境をつくります。(source: http://richmondhotel.jp/rnt-hotels/policy/guideline.html )
従業員が働きやすい環境、そしてモチベーションを得る仕組みが、
こうした良好な経営をする会社には組み込まれています。
この有名な事例がサウスウエスト社ですね。よくMBAでも取り上げられる
ケースです。
良いサービスを提供するためには、従業員第一の視点を持つ事も重要です。
その結果、従業員の高いパフォーマンスと低い離職率が得られるとも言います。
結局、元ネタはマーケティング的なところから始まりましたが、
結局は経営的なところにたどり着きました。
マーケティングと経営は、まさに表裏一体ですね。

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