国内で百貨店市場と言えば、規模が7.4兆円(08年)もあるひとつの巨大産業です。ところが、大型ショッピングモールやアウトレット、ファストファッション専門店などに市場を奪われる形となり、97年以降は11年連続で市場規模が縮小し、その差額は2兆円にも上ります。追い打ちをかけるように各百貨店は、特に大都市近辺への出店増床競争へと突入し、消耗戦の様相を見せています。
最近では、ファッション関連の売上の減少が著しく、食品の売上を下回る結果に終わっており、この分野においてはてこ入れが必要な状態にあります。
百貨店の共通した特徴は、ターゲットをある程度富裕層に定め、高級ブランドを中心に展開をしてきました。しかしここにきて、例えばユニクロのような、これまでのターゲット層とは異なる顧客ラインをターゲットとしたブランドの導入に踏み切りました。
これはファッション業界の「セカンドライン」と似たアプローチであり、新たなかつ将来の顧客の開拓することが主な目的です。
セカンドラインとは、オリジナル・ブランドの普及版ラインのこと。ブランド・イメージを生かしたワンランク下のブランドや商品群。高価であるため購買層が限られている高級ブランドやデザイナーズ・ブランドが、その知名度を生かし、もとのブランドの感性やステータスを保ちながら、低価格の買いやすい商品作りをしているのが特徴だ。(出典:http://kw.allabout.co.jp/glossary/g_fashion/w006628.htm)
セカンドラインの例としては、ジョルジオ・アルマーニに対してのエンポリオ・アルマーニや、コムサデモードに対してファミリー向けのコムサイズム、プラダに対してのMIU MIUなどがあります(MIUMIUはちょっと位置づけが違うかも・・。参考:宣伝会議 09'Dec 1号)。
ユニクロと百貨店?と一瞬疑問がよぎりますが、実は、百貨店側にはこのセカンドラインに似たアプローチをとり、将来の顧客層の確保や、不況により百貨店を敬遠気味だった家族層へとターゲットを広げる狙いでしょう。
セカンドラインの場合、ファッション・ブランドを軸として、新たな顧客層の確保を狙いますが、百貨店の場合、百貨店ブランドを軸として、ファッションブランドを利用し、うまく消費者から再評価を獲得するなどして広い顧客層を確保し、下がる売上高に歯止めをかけたい狙いが見えます。

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